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バースデーブックによると、僕は4歳の頃は「ウルトラマンになりたい」と思っていたようだ。 幼い頃からウルトラマンよりも怪獣が好きだった僕だけど、基本的に迫害される運命にある怪獣に「なりたい」とは思えなかったようだ。 ここでいうウルトラマンは、ウルトラマンに変身する役の俳優さんになりたいとか、ウルトラマンの着ぐるみの中に入るスーツアクターさんになりたいという意味では無いはずだ。 たぶん、この頃までは僕はウルトラマンもゴジラも現実に存在するものだと認識していたんだと思う。 5歳の時のバースデーブックを見ると、僕は将来の夢を「本屋さん」と書いている。 おそらく、4歳から5歳の間でウルトラマンやゴジラは空想上の人が作った物であることに気付くキッカケがあったんだろう。ウルトラマンと比べれば現実的な夢を抱くようにここでなった。 ところで、この頃の僕は八百屋さんは自分で作った野菜を売っているし、おもちゃ屋さんも自分でおもちゃを作って売っているものだと思っていた。 つまり、僕は5歳の時から本を書く人、作家という職業の人になりたいと思っていたのだ。 ウルトラマンの夢はたったの一年で挫折したけど、2番目の夢はずっと追いかけ続けてきた。 ずっと作品を書き続けてきたし、作品が完成すれば投稿したり、直接、出版社に持ち込んだりもしてきた。 歩く雑誌になったのも「芸人」になりたかったからではなくて、僕にとっては「作家」になるためにはこの姿でいるのが一番いいと自分なりに考えた結果だった。 自分はどう考えても根性のあるタイプじゃないし、他の世界では挫折して、そのまま諦めてしまったことも多い。 でも、小説を書いて世に出す―ということからは、逃げたことはなかったと思う。 いつだって全力だったし、全力だったからこそ、全く評価されなかったり、酷評だったりすると凹みました。 その凹みは舞台でスベった時とかとも、もう比較にならないくらいで。 2ヶ月前くらいの日記にも書きましたが自分には「3ページの壁」があって、これまでに雑誌や書籍に掲載された自分の文章は最高でも3ページで、それ以上の文章を本に載せることは一度も出来ていませんでした。 また、子供の頃の話で何ですが、僕が小学6年生の時、宿題で将来のスケジュール表というのを作ることになったことがありました。 14歳の時の自分は何してる、20歳の時は自分はこんなことしてる、40歳の時は・・・と、自分が将来、何をしているのか空想で書くというものでした。 同級生の中には、面倒くさいので「13歳で車に轢かれて死亡」と書いてそれで終わらせちゃっている馬鹿もいましたが(めっちゃ先生に怒られてた)、僕は逆に自分は将来、不老不死になるつもりだったのでいつまでもその宿題が終わらず、途中省略しまくって最後に、一兆歳以降の自分のスケジュールは「誰にもわからない」と書きました。 幸いにも僕は怒られずに済みましたが、そのスケジュール表によると、僕は14歳の頃には作家デビューしていて、18歳の時には書店に「中沢健コーナーが出来ている」と書いていました。 今の自分を思うと、自分の未来を見る目の無さに驚かされるし、これじゃ不老不死の夢もちょっとピンチなんじゃないか? と、恐ろしくもなりますが、そんな未来予測をしていた僕は、まだ中学生くらいの頃まではともかく、高校生の頃からは自分の小説が全く世に出ない現状に焦りを感じたりするようになったのも確かでした。 今思うと、まだ焦るのは早いだろうとも思うんですが、あの頃の僕は本当に自信家だったから、自分が本気で書いた小説なんだから絶対に評価されるし、本にもなる! と、毎回信じ込んでいたんでしょう。 それだけに何の結果も出ずに終わった時は落ち込むし、このままじゃ自分はいつまで経っても本を出せないんじゃないか? と焦ったんだろうな。 今読み返すと、あの頃に書いた小説なんて本当に稚拙なんだけど、その頃の自分は「今まで書いた中でも最高傑作が書けた!」という作品がどんどん落選していったから、自分はもう出版されるレベルの小説は書くことが出来ないんじゃないか!? と焦り、また趣味の読書をしていても、自分の書いている作品よりも圧倒的に面白い作品を読んじゃうと「このレベルの物を書ける人しか、本の世界じゃ戦えないのか・・・」と愕然としたりもしました。 それでも諦めずにやって来れたのは、自分は5歳の頃から「将来は本を書く人になるんだ」という動機で生きてきたので、もう今更、人生設計を変えるなんて思考回路になれなかったであろうこともあったんだろうし、 あとは僕にとっては、本当に大恩人である方がおられるんですが、僕が一番大好きな活字の世界の作家さんである、那須正幹さん(児童文学作家・代表作はズッコケ三人組シリーズ)が「君には物書きになれる素質がある」と言ってくれたことがあるからなのでした。 僕は小、中学生の頃は作文のコンクールとかで賞を取りまくっていて、子供心に、その延長線上に作家もあると思ってました。 でも、現実には作文と小説の間にはもうびっくりするくらいの大きな壁があって、高校生になってからは小説のコンクールでは落選しまくりで、もう自分は才能なんて無いんじゃないかと思うこともありました。 だけど、僕が一番大好きな作品を書いている作家さんが「素質がある」と言ってくれているのだから、どんな人の言葉よりもその言葉には重みがあって、上京してきてから、原稿の持ち込みをするようにもなって、そこでいろいろ言われても「大丈夫、那須さんが素質はあると言ってくれてるんだから」といつも心の中では思っていました。 本当にこの那須さんからの言葉は、ビートたけしさんから「お笑いの素質がある」と言われたり、水木しげる先生から「君には絵の才能がある」と言われたようなものですから。 その世界で一番凄いと思っている人からもらったそんな言葉があったから、へたれの僕でも、何も小説が評価されない期間があっても頑張ってこれたのでした。 那須さんからは「素質がある」から「頑張れば物書きとしてやっていける可能性は充分にある」と言っていただけたので、もしも、僕が作家になれなかったら、自分の努力が足りないんだと思っていました。 才能が無いんなら諦めるしかないかも知れないとも思えたけど、自分の夢なのに頑張りが足りなくて叶わないなんてことになっちゃったら悔やんでも悔やみきれませんから・・・。 那須さんは僕の書いた小説をいろいろと読んでくれて、褒めるところは褒めてくれたし、駄目な部分もいろいろと指摘してくれました。僕自身、書きながら「この辺の描写は弱いよななぁ・・・」と思っていた部分は全て指摘されましたし、僕の気付いていなかった作品の欠陥もどんどんと教えてくれました。 ただの那須さんの1ファンでしかない、作家志望の書いた作品のために、なあなあではなく、本気でアドバイスをしてくださり、本当に感激しました。(他にも、那須さんは僕の原稿をポプラ社の方に見せてくれたりもしてくれて、本当にいろんなことをしていただけました) ・・・ごめんなさい、日記タイトルにも書いてある通りのことをご報告しようと思って、ミクシーを開いたのに、このことを言おうと思ったら、幼稚園、小学生、中学生、高校生の頃の話みたいなことをいつまでも書いてしまいそう(実際そうなってしまった)になります。 本当にずっとずっと、このために頑張ってきたから、この話をしようと思うと、いろんなことを思い出してしまうし、たくさんの恩人の方々の顔を思い出してしまいます。 なので、詳しい経緯はまた詳しく、もう一度、日記に書かせていただこうと思います(次の日記で上京してから本を出すことが決まるまでの経緯を書けたらと思います)。 そんなわけで、僕が5歳の頃から抱いていた夢が、25年掛かりましたが、叶いました。 いや、一冊じゃ本屋さんになれませんから、ようやくスタートラインに立てました。 中沢健、長編小説デビュー作がついに登場します。 発売は10月下旬~11月中旬くらいになると思います。 タイトルは「初恋芸人」 本が出るまでの経緯についてもそうだけど、この作品についてもいろいろ語りたいことがたくさんありますので、また日記にも書くと思います。 というかですね、僕の現在の生活の中心がこの「初恋芸人」の出版に関することで埋まっていますので、これから発売日まで、僕の長編小説デビュー作についての話をいろいろとさせていただくとは思いますが(頭の中も今はこの作品に関することでいっぱい)、どうかご付き合いいただければ幸いです。 そして、「初恋芸人」が書店に並んだ際にはどうかどうか手に取っていただけたらと思います。 作者が自分で言っても信じていただけるかどうかは分かりませんが、「面白い」小説であることはお約束いたします。
by nakazawa_takeshi
| 2009-09-15 03:17
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